土壌診断と施肥設計で農業を支援

エコ施肥くん

肥料の知識

肥料の働き

肥料の効果は、窒素、リン酸、カリ、石灰、苦土、マンガンなどの元素の含有量で考えます。

元素は、窒素なら硫酸アンモニウムや塩化アンモニウム、リン酸ならリン酸アンモニウムやリン酸2カルシウムなどになっていますが、 畑の中でイオン化し根から吸収されます。そして葉に運ばれた後、「光合成」によって葉や茎、根、実などに変わります。

つまり、「肥料を吸って植物が大きくなる」のではなく、「肥料を原料に、光合成によって大きくなる」のです。 だから、必要以上の肥料は、何の価値もないばかりか、「根やけ」などの障害のもとになります。

また、こうした化学肥料以外に、有機肥料と呼ばれる、菜種粕や魚粕、骨粉、鶏糞等の肥料もあります。

肥料に分類されませんが牛糞堆肥なども肥料効果があります。堆肥類は、これまで肥料として計算されないことが多かったのですが、これからは、しっかり計算する事が必要です。

有機物は、そのままでは植物は吸収できませんが、微生物や細菌の働きで、徐々に分解されて硝酸イオンやアンモニウムイオン、リン酸イオンになって吸収されます。ですから、肥料として効果が出るまで、数週間〜数年かかり、その後も徐々に効果が出るところが、化学肥料と違うところです。

他にも堆肥など有機物は、土の粒子に隙間を作って通気や排水を良くしたり、細菌やカビ類、小動物など生物種類や数を増やし、 土壌病害を防ぐなどの働きもあります。

化学肥料 有機肥料・堆肥
すぐ効く
低温でも一定の効果有り
× 効くまでに時間がかかる
天気により変動も大きい
× すぐ肥効が切れる 1〜数年効果が続く
少ない量でよい 沢山の量が必要
PHの変動や濃度障害が出やすい 比較的障害が出にくい
× 微量要素が入らない 微量要素が入る

肥料の成分と計算

一般に農業で計算する主な肥料成分には、窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)、石灰(Ca)、苦土(Mg) (※カッコ内は元素記号) の5成分があります。特徴等は異なりますが、どの化学肥料でも有機肥料でも計算する項目(元素)は同じです。

他には硫黄、鉄、マンガン、ホウ素なども植物は必要としますが、必要量が少なく、もともとの土や肥料の副成分、堆肥などにも 含まれ、ほとんど支障がないので通常はあまり計算しません。

中でも窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)は3要素と呼ばれ、市販の多くの肥料はこの3つの成分を含み、その配合割合や、化合物の形によって特徴が異なります。標準的な施肥量は、この3成分ともに10〜30kg/10アール/1作型ですが、この10〜30kgというのは、成分量 であり、袋に入った肥料の量ではないので注意が必要です。

どの肥料にも、含有成分がパーセントで表示されていますので、作物別の標準施肥量から逆算して下さい。

上手に肥料を使う!

その1 土壌診断のすすめ

栽培マニュアルにある作物毎の標準施肥量は、各種農業試験場での研究成果やそれぞれの地域での慣例をもとに示されています。

しかし、これはたいていの場合、まだ肥えていない田畑に作物を作る場合の標準ですので、何年も肥料や堆肥を入れ続けている場合、もっと少ない量でちょうど良くなります。

特にリン酸や石灰は、過剰な状態になっている事が多く、カリも牛糞堆肥などを毎年やっているところでは、十分豊富です。ですから、今の土の蓄えている養分の状態を土壌診断で確認して、肥料をやり過ぎない事が大切です。

その2 肥料の効き方を調整する

発芽したばかりや苗を植えたばかりの時は葉や茎が少なく、生育量もわずかですので、肥料分は少しあれば十分です。そして生育 にしたがって徐々に肥料の必要量が増えて、収穫が近づく頃最大になります。

ですが、肥料はたいていタネ蒔きや植付け前に、一度に大量の肥料を施し、生育中に追肥しても少しの量です。これでは、作物が本当に必要となる時期までに相当量の肥料成分が流亡して しまいます。といってこまめに追肥するのは労力面から現実的ではありません。

そこで、すぐに溶ける化成肥料だけでなく、肥料の粒をコーティングし徐々に溶け出す肥料や、有機物肥料を組み合わせて、 必要な時に肥料効果が出るように調節すると無駄が減って、肥料の量を減らすことが出来ます。

その3 肥料を残さない

一般に農作物は、収穫の時まで豊富に養分を吸収し続けると、収量は増えるのですが、味や栄養分が低下したり、病気や生理障害になったり、 極端な場合は葉などの硝酸イオンが高まり人の健康にも良くないという説もあります。

生育後半に肥料の吸収が多くなるのですが、直前になったら肥料が少し不足するくらいの肥培管理が出来るとより理想的です。 (なんか、「はじめチョロチョロ、中パッパ、最後は蒸らしでおいしいごはん」みたいな感じ??)

化学肥料も有機物も資材によって効き方がさまざまです、生育を考えてバランスよく使いましょう!


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